カメラから広がる私らしい働き方・KodomotoCamera Fes!レポート【後編】
140人以上の卒業生を送り出しているという【こどもとかめら】のフォトグラファー養成スクール。
【こどもとかめら】の卒業生たちは、カメラを学んだのち、一体どんな活動をしているのでしょうか?
【こどもとかめら】の卒業生による卒業生のためのイベントKodomo toCameraFes!イベンとレポート【後編】をお届けします。
▼取材したイベントはこちら
KodomotoCameraFes!イベントレポート【前編】はこちら!
1.<こどもとかめら>ってどんなところ?
2.主役は卒業生!KodomotoCameraFes!
3.超人気!おひるねアート講師として活躍
4.ロケーションフォトグラファーとして活躍
長谷川 七恵さん;https://www.nanaehasegawaphotography.com/
もともとお料理が好きで、お料理を撮るためにカメラを始めたという長谷川さん。
お子さんの出産をきっかけに「子どもを上手に撮りたい」と、授乳をしながらカメラの本を読んだり、スマートフォンで調べながらカメラの基礎を学び、友達やモニターの撮影などを行いながら、お子さんの成長と共に少しずつフォトグラファーとしての活動の幅を広げたそう。
長谷川さん:
「当時は持っているレンズも1本だけでした。今は撮影の内容によってレンズの使い分けをしていますが、その頃は決まった画角のなかで想い描いた写真を撮るためにはどうしたらよいのか、と頭を使い工夫を凝らしました。その経験が今につながっていると思っています。」
制約が自分を成長させてくれたと振り返る長谷川さんには「前ボケの作り方」や「ロケーションの探し方」について質問が殺到。テクニックや細かい撮影方法も丁寧にお話され、みなさん真剣にメモを取っていました。
制約がある中で最善を尽くすというスタンスは、撮影のみならずロケーションの見つけ方にもつながっているようです。
長谷川さん:
「ロケーション探しについて、着眼点が人と違うとよく言われるのですが、もし違うのだとしたら『ダメと決めつけない事』かと思います。
自分の撮りたい写真に必要な要素があった時に、例えマイナス要素があってもアングルを変えたり、自分の立ち位置を変えてみたりと工夫を試みます。ダメと決めつけないことで自分の理想としている風景にたどり着けることもあるかなと思っています。」
そんな長谷川さんが撮影するときに大切にしているという想いとは?
長谷川さん:
「ぐずっている息子と私の2ショットを、偶然友達が撮ってくれた1枚の写真があるんですが…息子がぐずりながらも私に向ける視線や、私自身の様子を客観視したら『ああ、私ってちゃんとお母さんをやっているんだな~』と実感するとともに『明日も頑張ろう!』と元気が出たんです。撮影をさせていただくママには同じ気持ちを持ってくれる方もいらっしゃって、その想いが私の初心であり、原動力でもあります。」
子育てであっという間に過ぎていってしまう何気ない日常を、宝物になるような切り取り方ができるのは、テクニックだけではなく、写真が果たすことができる役目を実感しているから。そんな気持ちで長谷川さんの写真を見返すと、より一層あたたかい気持ちになりました。
5.スタジオフォトグラファーとして活躍
山本理恵さん;https://www.instagram.com/photosmile04/
撮影スタジオに勤務する、という選択肢について、実際に働いているスタジオ内での事例をあげながらスタジオカメラマンの魅力などを紹介してくれた山本理恵さん(写真右)。
https://tomoe.life/24789n
6.ポートレートフォトグラファーとして活躍
『ポートレート100人斬り』真っ最中の橋本永美子さん(写真左)は、企画に至った経緯や、人物別の撮り方などを細かく話してくれました。
https://tomoe.life/24768n
7.ブランディングするビジネスプロフィールのフォトグラファーとして活躍
イベントの大トリを務めたのは、この日MCとしても大忙しだった早坂 華乃さん;http://kano-hayasaka.com/
ブランディングプロフィールの撮影を得意とする早坂さんの「ブランディングって何でしょう?」という問いかけからスタートしたお話しでは、テクニックはもとより、小さな積み重ねがあって1枚の写真が完成するという地道で実直な部分も垣間見えました。
手軽に写真を撮れる時代でも、プロフィールに使える写真はたった1枚。ビジネスを左右する力を持っている「たった1枚」を撮るために、ヒアリングを重ね、撮影の雰囲気作りやお客様とのコミュニケーションというソフト面の積み重ねがあってこそ初めてシャッターを切ることができる、そんなことが素人の私にも理解できました。ライティングに適したメイクか?ネックレスのチェーンにねじれがないか?「その1枚」のために最重要と言える項目が無数にあり、そこを当たり前に抑えてこそ『プロ』と名乗れるのだという、戦略的に行う部分と感性で行う部分を絶妙のバランスで実践されている様子に、プロ魂を感じました。
▲フォトグラファーのプロフィール写真はどう撮る?今井さんから突然のお題にもさすがの対応!
早坂さん:
「ブランディングとは、他人にこんなふうに思われたいという『他人軸』ではなく、自分がどうしたいか?どんな世界観を作り上げたいか?という『自分軸』だと私は考えています。」
カメラを構える側にもぶれがあってはならない。早坂さんのそんな強い『自分軸』も痛感しました。
8.編集後記:カメラから広がる、私らしい働き方
「フォトグラファーという仕事は想像以上に幅が広く、自分の好きをアレンジできる働き方です。」今井さんのこの言葉どおり、カメラから広がる可能性存分に感じることができたイベントでした。
印象的だったのは、登壇されたみなさんが「私で良いですか?」「先輩を差し置いて恐縮です…」と控えめなところ。それでも話し出すと「カメラが好き!」「この仕事が楽しい!」そんな高揚感がビシビシ伝わってくるところも共通していました。
被写体のことを想ってカメラを構えるからこそ、「こんな写真を撮ってほしかった!」「家族の宝物になるね」そんな喜びの声につながる写真が撮れる。今回、撮影する側の表情を垣間見れたことで、カメラって機械操作ではなく想いを込める、人の手仕事であると思い入りました。
あたたかい心意気が浸透しているのは対面で少人数制のスクールだからこそ、仲間と分かち合いながら育まれていくのかもしれません。活躍のジャンルは違っても、どこか似たところのある【こどもとかめら】の卒業生を見ながらそう思いました。
好きだから楽しい、好きだから諦めない、好きだからもっと努力する。だからもっと上手くなる。そんな相乗効果は働き方に留まらず、生き方としても魅力的に感じました。
追及するからこそぶつかる壁や悩みもあるけれど、そんなとき心強いのはやはり仲間の存在。カメラから私らしい働き方の可能性を探りたいと思っている方は、ぜひ【こどもとかめら】の仲間になってみてはいかがでしょうか?
会場スペースの関係で、参加席も卒業生限定だったKodomotoCameraFes!。次回はもっと広い場所で、もっとたくさんの方に「カメラから広がる私らしい働き方」を聞いてもらいたい!と切望します。
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●KodomotoCameraFes!主催 こどもとかめら
https://www.kodomotocamera.com/
●撮影:松山佐保
https://sahomatsuyama.amebaownd.com/