ママが罪悪感なく楽しめる場所を提供したい。育休中に始めた、もうひとつの働き方
ずらっと並んだカラフルなビーズを目にして、思わず「かわいい!」と胸がときめいてしまうとき、きっと「ママ」ではなく「女性」としての笑顔になっているのかもしれません。
自分を大切に、と言われても子どもを優先してしまいがちな一生懸命なママたちが、楽しんで息抜きできるワークショップや場所を提供することを心がけているというSalon de MSKh 主宰 胡智亜希さんは、育休中に新しい活動をスタートさせました。
復職後もこの活動を続け【ダブルワーカー講師】になるという胡さんに<働き方図鑑>8つの質問に答えていただきました。
現在の活動内容について
「ママが笑顔であることが、子どもの幸せ」
〜Mam’s Smile makes Kids Happy!〜
子どもが中心になりがちな子育て。
でも、ママに自分を大切にしてほしい。
それが子育てにおいて何より大事だという想いから、ママを笑顔にできることを提供していきたいと活動しています。
その手段として、Tiny Teeth™️歯固め作りのワークショップや、ロゼットワークショップ、こども想いのくつえらび勉強会やバースデープランナーとしてファーストバースデーパーティーを開催しています。
現在の活動(事業、サービス)をはじめたきっかけ
ママが『自分が一番大事』と言える場所、言える相手をつくりたい!これが、活動のスタートでした。
長男を出産した後、周囲からこんな言葉を多くかけられました。
「子はかすがい」
「こどもは何にも変えがたい存在」
「子どもがいれば、何もいらない」
確かに我が子はかわいいのは事実ですし、何か深い意図があって言ってくれたのではないかもしれません。
でも、産後の私に届いたこの言葉たちには『母親は子どもに全てを捧げて当たり前』という意味が含まれている気がしてならなかったのです。
わたしは、そこにどうしても納得できませんでした。
だって、わたしは母親である前に、1人の【えびすちあき】という人間だから。
母親、妻という役割を担ってはいるけど、それが全てではない。『自分』を捨てる、忘れる、蔑ろにすることはできない。
母親になるだけで、『一番大事なのは、自分だ』と言えなくなるのは、おかしいと思ったんです。
それなら、自分が楽しめる、自分を大事にできる子育てをしよう!
子どものための子育てではなく、自分のための子育てをしよう!と思うようになりました。
子育てって、個育てだと思います。
子どもを育てるのではなく、『個』を育てる。
「個」とは、子供も親も含まれる、そう私は思います。
子どもだけのために、子育てをすると、子どもに依存した親になってしまうのではないか…。
子供が成長して、親から離れるとき、親に何も残らない…そんなの寂しい。
それって、子どもにとっても、親にとっても幸せでは、ない。
ママが自分を大事にできて、笑顔になれる子育てこそ、ママも子どもも成長できる個育てだと私は思います。
着替えや食事のお世話などまだまだ子どもに手がかかる時期に、よく「ママが子どもにこれだけ時間を使えるのは今だけだから、子どもが小さい間は頑張って!」っという声がかけられますが、いやいや、なんで?と疑問に思うことも…。
自分の時間全てを子どもに捧げたいママは、それでいいかもしれません。
でも、その子どもが小さい時期であってもママの時間でもあるのです。
だからこそ、ママが自分を大切にすることを人前で当たり前のこととして、言える場所を作りたいと思っています。
事業、サービスで力を入れていること、こだわり
ママが罪悪感なく、楽しめることを、楽しめる場所を提供すること。
ママってやっぱりママなんです。
自分のこと大事にしてね。って言っても、子供が一番になりがち。
そんなふうに真面目に一生懸命頑張っているママでも、楽しんで息抜きできるワークショップや場所を提供することを心がけています。
母親という役割を忘れる空間づくりをしていきたいです。
とある1日のスケジュールを教えてください
6:30 起床、朝ごはんの準備、自分の支度
7:15 子供とパパ起床
7:30 朝ごはん
8:00 パパ出勤
8:30 子供を保育園へ。会場へ出勤。
10:00 ワークショップ開催
12:30 ワークショップ終了
13:30 次回ワークショップの打ち合わせ
15:00 在宅で仕事
17:00 自分時間(仕事と関係ない自分の好きなことをする)
18:00 保育園お迎え
19:00 夜ごはん
20:30 子供たち就寝
21:00 翌日のワークショップ・イベント準備
23:30 就寝
今の生活、働き方にしてよかった!と感じること、気に入っている点
育休中の私は、本来、仕事をせずに「子育てに専念する時間」。
でも、1年以上も会社から離れるこの時間をどう使うかは私次第。
そんなとき、会社が副業OKになり、これは、やりたいことをやるしかない!そう思いました。
それからは、怒涛のような日々。
自分がずっと気になってきた「ママが自分を一番大事だと言える場所を提供したい」。
これを実現するために、資格取得や勉強会への参加。
全て、0歳児同伴で行いました。
忙しかったけど、何より楽しかった。
買い物大好きの私が、しばらく買い物に行ってないことに後から気づいたほどです!笑
そうして、ワークショップを開催したり、イベントに出店できるようになってきましたた。
もし会社勤めと並行しながらだったら同じことはできなかったかもしれません。
育休中だからスタートを切れたのも事実です。
今は活動にある程度の基盤ができてきたので、復職しても両立できる自信を持つことができました。
育休中にステップアップすることが少しはできたかな。
クリアしたい課題や問題
来年5月には復職予定。
副業がOKとなったこともあり、この活動は続けていきます。
復職すると時間的な制約は大きくなります。
今よりさらに効率的に、ワークライフバランスを考える必要が出てきますがアウトソーシングできることをリスト化して、何を自分でやるかを確認中です。
でも、もっとたくさんのママに、ママである前に、1人の人間であること。
自分を大切にすることを忘れないことを伝えたい。
その気持ちは変わらないです。
復職したママこそ、休みの日は子供のために!となりがちですが、休みは自分の休みでもあるのです。
ママが自分のための時間を持つことに罪悪感を抱かない考え方を広めたいです。
働き方を迷っている女性へ、ぜひメッセージをお願いします!
育休中のママ。
出産を機に退職したママ。
専業主婦のママ。
どんな状況のママでも、「働きたい」という気持ちが少しでもあるなら、その気持ちに正直に向かってほしいです。
働くことで、必ず今とは違う自分を見つけることになるし、それが育児にもつながると思うから。
「育休だから、ゆっくりすればいい」と私は言われました。
でも、会社員であった私にとっては、1年以上の期間、会社から離れるなんて、この先、退職するまでないと思ったのです。
そう考えたら、何もしないなんて勿体ない!そう思いました。
今、自分にできることは何だろう。
自分がしたいことは何だろう。
子供と24時間一緒にいるための育休??
そこに『私』という存在をもう少し大きくしてもいいのではないか?
じゃあ、今やりたいことをやってみる。
その形が、Salon de MSKhというサロンでした。
《自分に正直に生きる》これが、働くママのテーマだと思います。
ただ、「頑張りすぎないこと」これも忘れずね!
愛する家族へのメッセージをどうぞ!
大好きです❤️
『叱らない育児』なんて、私にはできない。
感情的になることもあるし、当たってしまうこともある。
ママだって完璧な人間ではないから。
それでも、ママが間違ったら、謝る。
子どもが間違ったら、謝る。
当たり前のことを当たり前にできるように。
そうやって、一緒に個育てしてくれて、ありがとう。
「ママ大好き」これが、最大のエネルギー補給です!
くつえらびアンバサダーになろうと思った理由は?
我が子の靴の選び方がわからない!これがきっかけでした。
靴屋さんに聞いても、お店によって言うことが違うし、何よりも家でサイズが分かる方が便利だと思うんです。
子供の足って大事だよ、と聞くからこそ、勉強しようと思いました。
くつえらび勉強会を通じて感じていること、伝えたいことは?
ファーストシューズを選ぶときは、あんなに悩むのに、そのあとは、結構適当にサイズ選びをしているママが多いなと思います。
勉強会を機に、足のサイズを測ることを習慣にしてもらいたいと思います!
◆お名前 胡 智亜希
◆屋号 Salon de MSKh
◆肩書 ダブルワーカー講師
◆Instagram
https://www.instagram.com/mskh_mummy_kids/
編集後記
自分を大切に、と言われても家事や育児などすべきことが盛りだくさんのママにとって、なかなか時間や気持ちを切り替えるのは難しいもの。
そんなときは胡さんのような『ママのための時間』を提供してくれている場所に足を運んでみてはいかがでしょうか?
短い時間でもモノづくりに没頭したり、自分が楽しいと思える時間を過ごすことは何よりのリフレッシュになるはずです。
自分を楽しむ時間を持つことで笑顔になれる、優しくなれる、また頑張ろう!と思えるのであれば、罪悪感を抱く必要なんてありません。
自分を犠牲にしないと子育てが成立しない。
そんな姿よりも、ママが好きなことを楽しんで笑顔になることで、子どもも家族もみんな笑顔になれるほうが断然ハッピーだと思いませんか?
ダブルワーカー講師を楽しむ胡さんの姿にも、きっと「ママになるって楽しそう」と勇気づけられる人が増えそうです。