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風台風に備えよう|ママの防災~できることひとつから~

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大事だと分かっていながら、つい先延ばしにしてしまうことのひとつに「防災対策」があるのではないでしょうか?

この夏多くの地域に被害をもたらした『風台風(かぜたいふう)』への備えについて、全国のママのための活動Onenessプロジェクト交流会で情報交換をしました。
ママたちの声を届けます。

目次

1.台風21号を経験したママの声
2.風台風の対策、私たちが心得ておくべきことは?
①強風への備え
②停電への備え
③断水への備え
3.ママが心得ておきたい2つのこと
4.まとめ

1.台風21号を経験したママの声

夏から秋にかけて多く発生する「台風」。今年は特に強風が特徴的で被害も多くありました。

「非常に強い勢力」のまま25年ぶりに上陸した台風21号を経験したママの話をご紹介します。

「ものすごい風でベランダのトタン屋根が吹っ飛んでいきました。大風は1時間ほどでしたが、信号機や道路の掲示版など近所の電信柱などがことごとく風でやられました。」

体験談をシェアしてくれたのは大阪府高槻市に住む福井さん。

新学期が始まった直後、9月初旬に上陸し、近畿地方を中心に甚大な被害をもたらした台風21号。関西国際空港が冠水、タンカーが連絡橋に衝突し利用客3,000人以上が孤立するというニュースはまだ記憶に新しいでしょう。

強風被害で一番困ったことは何だったのでしょう?

「私の地域で一番の被害は停電でした。我が家はオール電化なので、停電すると機能停止に…。家を買う時点で分かっていたことなので、停電時の寒さ対策として石油ストーブを屋根裏に準備しています。

冬の鍋用も兼ねてカセットボンベも複数本準備してあります。テレビ・スマホ充電・エアコンが完備されている車に避難していた近所の方も大勢いましたね。普段からガソリンは満タンに近い状態で過ごすといいなと改めて思いました。」

「我が家はテレビ回線とインターネット回線をそれぞれ別の会社で契約していました。停電復帰後、インターネット回線はすぐつながりましたが、テレビは2日間復旧しませんでした。

もし同じ会社にしていたら情報源としてテレビもネットも全滅してしまっていたな…と。

同じ会社に統一したほうが料金は安くなるのでしょうが、その会社がダウンしたらすべてが機能しなくなってしまうことを考えると、リスクヘッジの意味を込めて会社を分けておいたほうがいいのかな、と思いました。」

福井さんの地域での強風のピークは午後の時間帯。

登園したは良いけど保育園のお迎えに行けない、出先で電車が止まってしまった、窓ガラスが割れそうで怖かった、という声もありました。

強風による直接の被害はもちろんのこと、台風が去った後の対策も考えておく必要がありそうです。

2.風台風の対策、私たちが心得ておくべきことは?

台風が近づくにつれ次第に強くなる風に「どうしたらいいの…?」とオロオロしてしまうこともあるかしれません。

台風接近中でも間に合う対策について【強風】【停電】【断水】に分けました。

※備蓄や家屋の修理など日ごろの対策が一番ではありますが、ここではすでに台風が発生して近づいてきている場合を中心にご紹介しています。Onenessプロジェクト交流会でのママの声も一緒にお読みください。

①強風への備え

  • 雨戸やブラインド、カーテンを閉め、子供たちを窓の近くで過ごさせない
  • 窓側にベビーベッドを置いている場合は、別の場所に移動させる
  • 屋外に飛んでいってしまうものがないかを確認。屋内にしまったり、重しやロープで固定するなどの対応を。(傘や傘立て、洗濯道具や掃除道具。植木鉢やプランター、ガーデニンググッズ。子供のおもちゃや自転車、三輪車など)エアコンの室外機やプロパンガスのボンベが固定されているかも確認。
  • 物干し竿も外して降ろしておく。庭に物干し台が出ている場合、横に倒しておく。

②停電への備え

風で倒れた木が電線を切断したり、飛来物で電線が切れてしまうことがあります。また塩害と言われるように、風で飛ばされた海水が送電設備に付着してショートしたりして停電を起こす場合があります。

強風が予想される場合、停電への備えも忘れずに行いましょう。

【スマホ】

・連絡手段、情報源として欠かせないスマートフォンをフル充電。
ほかにもモバイルバッテリー、ノートPCもスマホ電源としてフル充電

「これからモバイルバッテリーを買うなら、残量が確認できるものがおススメ。停電時に残量が分からないまま使用するのは不安が大きいので…」(交流会に参加したママの声)

【明かり】

・手の届く場所に懐中電灯を用意。

「ヘッドライトは両手が開くので本当に便利。暗い中トイレに行くときにも役立つ」(交流会に参加したママの声)

「100均のライトでも水が入ったペットボトルの下で点灯すれば光が拡散するので十分明るい。煌々として明るすぎる場合は、オレンジジュースや牛乳を入れて水を濁らせるとちょうどよい明るさになるらしい。」(交流会に参加したママの声)

「非常時の灯りとして頼れるのはやっぱりろうそく。ただ子供がいる場合、倒してしまうのも怖いので、手が届かない置き場所を考えたり、深めのお皿に水を貼ってフローティングキャンドルのように使うなど工夫が必要。」

【冷蔵庫】
台風が発生するのは多くが夏場。停電の恐れがある場合は冷蔵庫についても意識を向けておきましょう。

・大き目の保冷剤や水を入れたペットボトルを冷凍庫にぎっしり詰めて凍らせておく。停電中はできるだけ開閉しないようにすれば数時間から半日程度は冷たい状態をキープすることができます。

③断水への備え

強風そのものが水道を止めることはありません。

ただ停電により加圧ポンプが動かなくなり一時的に断水となる場合や、大雨により下水道が水没して生活排水を流せなくなるためトイレやお風呂、洗濯機が使えなくなり、断水と同じ状況になる場合があります。むやみに水の心配をするのではなく用途に分けて対策をしましょう。

【飲料水】

水やお茶など普段からの買い置きが一番ですが、なければ台風接近までにできる準備をしておきましょう。

・水筒や大き目の鍋に水道水を汲んでおく
・子供が普段飲んでいる麦茶などを煮出しておく

【生活用水】

・大き目のバケツや空のペットボトルなどに水を汲み置きしておきましょう。

※浴槽に水を貯めるという方法もありますが、小さい子供がいる場合は浴槽への転落や不慮の事故などのリスクも伴うため、注意が呼びかけられています。浴槽に水を貯めておく最大の理由はその容量。(200リットル前後の水を貯めて置ける容器、家の中にありませんよね)

生活用水の一番の目的は停電・断水時にトイレを流すためです。

大雨も降って浸水害が発生している場合は水が流せなくなるので、非常用トイレの利用を考えたほうがよさそうです。
断水時のトイレの対策ができれば、子供の事故リスクを考えてまで無理に浴槽に水をためる必要はなさそうです。

3.ママが心得ておきたい2つのこと

台風はあらかじめ接近が分かっています。

暴風域に入る時間帯には不要不急の外出を避ける、当たり前のことではありますが、身を守るために一番の対策です。

そして強風は必ず止みますが、電柱が倒れたり電線が切れたりして停電や断水などが起こる可能性もあります。

自然には勝てないこともありますが、何もしないよりも取りうる備えをすることでママ自身の気持ちも落ち着くのではないでしょうか。

災害時、ママの一番の役割は「子供を不安にさせず、朗らかに過ごすこと」だとOnenessプロジェクト代表蒲生さん(写真中央)の発言に、参加者一同深く納得。

蒲生さんからはもう一つ、災害時の感染症についてもママに知っておいてほしいとのこと。

「停電や断水で非常用トイレを使用したり、手洗いができないなど不衛生な状態になり感染症のリスクが高まります。感染症が拡大すると赤ちゃんと老人から肺炎になっていきます。風邪をひいて自分からなる肺炎とは違い、長期化重症化しやすい肺炎です。災害は【最初から最後まで手洗いに尽きる】と言われるほど、感染症予防には手洗いが有効です。」

水が出ない場合も、正しい方法でアルコール消毒することで大腸菌以外の菌は落とせるそうです。(汚物がついた場合は水洗いをする必要があります。)

普段から正しい手洗いを習慣にすることが、災害時に子供を感染症から守ることに繋がりそうです。

大切な手洗いを多くの人に広めるために子どもたちが考えた「3歳が楽しく覚えられる手洗いあそび」はこちらから
https://www.child-rin.com/note/2473/

4.まとめ

台風が接近する直前でも備えられることがたくさんあることが分かりました。

同時に、電池やミネラルウォーターをちょっと余分に買っておく、ガソリンがなくなってから慌ててスタンドに駆け込むのではなく余裕をもった管理をする、感染症予防のため正しい手洗いを子供と学んでおく…など日ごろから備えを習慣化するのが一番であることも考えさせられました。

非常用リュックに不安ばかりを詰め込むのではなく、ひとつひとつ取りうる対策を知ることで無用な不安を減らしていきましょう。

緊急時には落ち着いて対策を調べられなかったり、デマが流され正しい情報にたどり着けないことも多々あると言います。

いつやってくるか分からない自然災害に完璧に備えることは難しくても、家庭内の防災リーダーとして「意識を持つ」ところからスタートしてみましょう。


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2011年から「ママが笑顔で働き続ける」をテーマに活動する起業ママのコミュニティです。 働き方の選択肢に「起業」を加えることで、ママの意欲に蓋をしない社会をつくりたい。 家庭での「ママ・妻」として、社会で「働く人」として、「自分を活かす働き方」を後押しするため、プロジェクト株式会社が運営しています。
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